7/2、ポートレート撮影会に行ってきた、という日記

 なでしこジャパンがWカップで優勝した。男子のAカップのときの職人がまたYoutubeにアップしていた。嫌いな人もいるようだが、動画つくる手間考えたら、安易にdisっていいもんでもないZEと。それにAカップじゃなくて、女子のWカップですぜ、と。強豪国に南米やアフリカがあんまり混じっていない印象から少しマイナー感があるけど、その辺のこととかもよく知らないで、結果の朝のオヅラニュースだけ見て泣いたり泣かなかったり。
 女子サッカーはずっと見ておらず、決勝のアメリカ戦のアメリカ人のシュート映像など見ると、ああ結構女子も迫力あるじゃねえかと。こんなことなら見ればよかったと。こりゃ絶対負けたな、という時間がけっこうあったなと。これを逆転したら○○山先生のおっぱいポチる、とか書いてはてな出禁、などいろいろすればよかったと。それで月曜が祝日で普通に見られる時間帯だったこともよく把握しておらず。
 
 
 
 

 今ダイジェストで見てもかっこいい。やはり舞台が中東。日本広しと言えども、中東にまったくの個人旅行として、一人で、なんの予約もせず、ただプラプラと、行ってきた、という非モテ非コミュはそんなに多くないと思うけど、(ドバイ近郊のみとは言え)俺は行ってきたし、そこでやったボッタクリホテルの価格交渉とか、レンタカーの受付で「カメラマンさんですか? いやぁははは」みたいなトークとか、チャイニーズ娼婦とのすったもんだとか、勝手に思い出されてニヤニヤできる。それに比べると、ドイツ・フランクフルトなんて、コンビニがない!薬局でマスクをくれと言ってもなにそれ何に使うの?という反応をされる、とか、安いママチャリどこかで売ってないかなー?と一日探しても見つけられない、とか、それぐらいの印象しかないわけで。←俺の行動力がないだけか。
 で、この記事は、Aカップで活躍した長友選手がインテルに入って有名人になり、その長友選手と一緒にCMに出演しました!とブログのヘッダにデカデカと表示し続けているアメブロガーのモデルさん、神坂美羽さん、が、フレッシュ撮影会に来るというので、あれ?珍しくずいぶん美人さんが来るじゃねえか、これは行くでしょ、という話なのだが。
 
 
 

 CMっても、チョイ役じゃないの?と思いつつチェックしてみたら、セリフもあるし、けっこうデかく出てるじゃない。すごいねーと思った。思ったのだけど、他人の話ではあるし、それを俺が俺のブログに貼り付ける意味とか、ワケ分からないし、どうしてもポートレートの日記を書き出すと内省的に沈み、下書きのまま投稿しないことのほうが多いし、この記事もたぶん投稿しないだろうな、とは思う。
 
 
 
 
 
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 自分のBlogを読み返すようなことがあるとき、大抵どの記事でも、あとで読んで嫌な気分になって途中までしか読めない、むしろ消してしまいたい、と思うようなことが多いわけだけれど、そこに「はてなブックマーク」がついていて、それなりに人となりの見えるようなBlogを書いている方で、かつ、それでいて知り合いじゃないような人たちから肯定的なコメントがつけられていたりすることがあると、多少は耐えられるような気がする。
 のだが、こうしてデジタルカメラの1年生、いや2年生か、として、学閥差別で有名という噂のキ○ノンを筆頭とする、今となっては数少ない我が国が世界に誇るトップシェアメーカーさんたちの売上高争奪戦のピラミッドの末端で、若い女子モデルさんのポートレート写真を撮ってきて貼りつけて文章をくっつけている活動のBlogは、より一層つらい感じがする。
 
 
  
 
 
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 ブログの読者はブロガーであり、ブロガーはブロガーのコメントに反応し、(少なくとも俺は)ブロガーでない人のコメントをどんどん削除していく。ブログを始めた理由は面白いブログを読んだから、という部分と文学?であり、ブログを続けられる理由も面白いブログを読んだから、という部分と文学?だろうと思う。しかし最近はめっきり、文学?なんて読んでいない。3年ぶりに買った小説もまだ1行目に到達していない。だいいち、俺が生まれてから現在までのあいだに読んだ、作者没後50年以上経過した──つまり商業主義でない、読む価値のある──小説の数は1500に届かないのだし、1500に届かないなりに500にも届かない人を見下しているし、逆に8000冊読んだ金井美恵子さんからしたら、俺と文盲とウインドウズの区別すらつかないだろう。
 しかし文学?にせよ写真にせよ、あるいは自転車にせよ、そこに趣味としての一般的カルチャーとコミュニティがあり、地図を開くとそこに可能性が開けていくように見える高揚感、それを実際に行動に移すことの困難さ、週末は凛子と輪行です!と言いながらなかなかやる気にならない。EOS5DMarkIIをポチる!と宣言しても買わない。この世界にはこんなに素晴らしい面白いものがある、という高揚感から、しかしどう転んでも俺にホーカス・ポーカスは書けないし、象のことをグーグルで調べたって、象使いの日々の鬱屈、恋バナ、老いてもう象を操れなくなってからの老後生活に必要な資金額とかライフプランとか、象使いにとって持ち家は得なのか損なのかとか、そういうものはまったく分からない。って、村上春樹先生は30年も前にもう書いてる。
 
 
 
 
 
 
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 昔から、更新が遅れてごめんなさい、というブロガーさんはたくさんいた。次回をお楽しみに!と締めるブロガーさんはたくさんいた。アクセスカウンタが一日に6ぐらいしかカウントされないブロガーさんでも、影響元のブログの文体から逃れることができずに、同じ挨拶と毎度一定の長さの──まるで編集者に厳しく指定されでもしたかのように同じ長さの──文章Blogを投下し続ける、そういうBlogがたくさんあったし、俺もそのようなブロガーだった。けれどもその縛りをトゥイッターが解放した。
 我々は、たったの140文字でもいいんだ!ということを発見し、それが皆に共有され、もともと簡潔に書く文体美を追求していたキュート先生は何の能力もないのに偉そうなはてなブックマーカーのリストからも漏れるほどの没落ぶり。
 
 
 
 
 
 
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 それでもBlogを続けている。それ、面白いんですか? という一般人からの冷たい美しい視線に耐えながら、一眼カメラで大きく写真を撮ってアップロードして文章をくっつけて投稿する。俺は美しい視線を持っていないし、長友と一緒にMAZDAのCMに抜擢されて「気持ちいいねー」と言うことのできるアイドルではない。アメブロで書けばお得、という条件は全くないし、へたなアイドルの卵さんよりは大めのアクセスを稼ぐ日が少なからずあったとしても、アメブロガーではなくて、はてな村MAZDAのCMに起用されました!とゴシック体でブログトップに表示し続けるように調整してくれるスタッフもいないし、フリッカーの画像リンクをクリックして同じサイズの写真ページに遷移するのが嫌だと思ったら自分でJavaScriptを書くしかないし、そのスクリプトの書き方一つで「無能」のハンコを押されかねないIT系WEBドカタの戦場カメラマンだ。
 
 
 
 
 
 
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 ところで、フルサイズのD700やEOS5DMarkIIなど、俺にはいらないな、という気分を固めてくれたのがこのモデルさんかな、と思う。自分は撮った日から数日間は実際以上によく撮れた、という気分に囲まれ、日が経つに連れて、少しずつ客観的な印象を持ち始められるかな、と思っている。だから、かなり寝かすようにしているのだが、さらにはよく撮れたと思うものはプリントアウトして、色乗りはどうだろうか、など見たりもする。それで、今のカメラでこれぐらい撮れてたら、それでいいじゃない、と思うわけだ。
 1万円ちょいの中古(笑)のNIKON(笑) D40(笑)、通しズームなど手が出ないから、単焦点(笑)、ズームもできないレンズ(笑)、600万画素(笑)、しかも上の4枚の写真は横持ちで撮ったものを縦にトリミングしているから、都合、280万画素程度しかない、それでも、これだけ写ればいいじゃない、という気分になれた。とても大きい。色温度と青系の彩度、シャープネス、アンシャープマスクを中心にいじってデジタル現像しているが、もう少しコントラストを下げてもまた良いかもしれない。これはこれで良いかもしれない。ともあれ、今カメラ店に並び、価格ドットコムのリストに並ぶ、いかなるデジタル一眼レフカメラを使っても、それがCMOSフォーカルプレーンシャッター式である限り、日中屋外、この背景ボケとさりげない(?)影起こしのストロボとを両立した写真なんて、撮れないんですよ、と言いたいだけなのかもしれない。もうずっと言ってる。それしか言わない。今後のライフプランを聞いても、レンズとストロボの話しかしない。
 
 
 
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 引いてストロボが生きるかどうかは背景にも因るだろう。これはこれで焚いているが、焚いていないものはモデルさんが真っ黒で、露光を上げると背景が真っ白になる。レフ板を持った係さんはもう、背景の空率が高くなると、眩しすぎる銀レフ直射でも足りないから諦めてしまう。だからストロボを焚く。中国製の激安マニュアルストロボで焚く。純正ストロボはうん万円するが、俺の持っている4つのストロボのうち、最安のものは中古で320円である。
 背景をボカしすぎているが、雲の形が見えるぐらいに絞ってしまうと、今度はストロボMAXでテンポが出なくなる。ので絞っていない。
 
 
 
 
 
 
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 さらに寄って、強く焚く。
 デイライトシンクロはありきたりの手法ではあるが、しかし飽きが来ない。今のところは。
 
 
 
 
 
 
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 飽きが来ない?
 本当だろうか?
 こんな程度で、いいのだろうか?
 いつまで、今にも熱中症で倒れそうなじいさん達と一緒にわんさと取り囲んで撮る手法にばかり最適化していく気なのだろうか。
 ああ見えて、俺の3倍の重さのカメラレンズを抱えて一人も倒れないじいさん達と、キモメンの俺、人生をかけている人々。
 このスタイルにD40が適しているのは間違いないと思うが、そうでないスタイルもあるのじゃないのか?
 
 
 
 もう少し、違う方面で、スキルを伸ばす行動を、
 ハイとは言えなくとも、ミドルアマチュアのネイチャーンフォトグラファーとしての道を志さないのだろうか?
 そうすれば、そこに挫折があり、絶望があり、諦めと非モテ非コミュの鬱屈・屈託が出てくる。
 ちょうど、自転車をやめてしまったように、どうにもならない絶望の壁が見えてくるはずだ。
 
 
 
 
 
モデル:神坂美羽
場所:葛西臨海公園
日時:2011.07.02 11:00〜15:30 曇り
カメラ:NIKON D40
レンズ:SIGMA 85mm F1.4 EX DG HSM + ND8フィルター
ストロボ:Yongnuo YN-560