クロスバイクと東扇島公園と大黒ふ頭と300円で安くてクソ美味い山盛り半チャーハンのこと

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横浜市中区に住んでいる自分がなかなか海辺の住人という自覚を持てないのはやはり、東京・横浜の海岸があらかた大きな工場と火力発電所の敷地に取り囲まれていて、なかなか岸までたどり着けないからだろうと思う。これまでに東京ディズニーランドの見えるあたり、サイクリングロードの基点・葛西臨海公園、まだ建設中だったゲートブリッジの見える若洲公園、四国行きのフェリーが毎日出ている東京港フェリーターミナル、お台場ガンダム、誰も信号を守らない自転車脳エリア・大井埠頭、そして羽田空港などは自転車で走った。横浜・みなとみらいは日常生活圏だし、三浦半島は周ったし、江ノ島までも走った(つか、熱海とか、静岡とか、名古屋まで走っている)。最近では新磯子町から工場の写真を撮ったし、鶴見線を使って武蔵白石経由、昭和の近くからもリサイクル工場を撮った。しかし、このあたりは純粋に東京湾に面しているわけでないことを見てきた。それらを一つ一つ地図で確認していくのだが、はたして、どうにも気になるエリアが残っているような気がする。普通にるるぶで旅していたら、地球の歩き方をなぞっていたら、到底たどり着けないような、しかし実は自転車で行くことが可能な横浜川崎最後の楽園、そこには情強のメンヘルしかいないし、働かなくても80歳になってもニートとして悠々自適に暮らしていけるシステムが非・ねずみ講式に実現されているような、大変素晴らしい特区が残っていたりはしないだろうか。
 
 
 
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エリアαと、エリアβ。横浜方面からトヨタの乗用車で高速に乗って湾岸線を走ればこの上をまっすぐ進むことになるし、そうして羽田空港へ行ったことは何度かあるからこの島を通過した経験はある。しかし、それは高速道路の上の話。地上を直に、自転車で、走ったことがないこのエリア、もしかしたら行ったことがないのは、横浜写真ブロガーの中でも俺だけなんじゃないか。なんという失態。だが、記事を読んでも自分の中で地理的観点が整理されなかった。ので、ちょっと自分でも走ってみようと思った。そうして自分の頭の中の地図を整理しておきたい。伊能忠敬的ななにか。そして、そこには、働かなくても生きていける、誰も掃き掃除も雑巾がけもワックスもしないのに、光り輝く美しい白壁がピカピカのままにキープされているような、本物の天国の建築と社会と政治と経済が成立していて、ただ情強でありさえすれば、そこに住むことができる、ということになっていればいいのにと期待しながら。
 
 

 

AREA α 〜 東扇島公園

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クロスバイクのタイヤに空気を5気圧まで入れて出発。今いる町で売っている最強の武器と防具を装備して、というわけではないが、それなりにまわりのモンスターにやられない程度の装備を、という心意気で、それほどのロングランにはならないだろうから大丈夫だろう、すなわち100km超えにならないようなときにはもうロードバイクを持ち出さないのが通例になってきており、荷物を運ぶ観点でのカスタマイズはクロスバイクのほうが進んでいる。
 
 
 
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自分の中で、クロスバイクにおけるロードバイクに対するカスタマイズの要点・メリットは
1.スタンドがついていてすぐ駐車できる
2.それなりに硬いロックを装備してある(後輪のVブレーキの上側)
3.リアキャリアにカゴをつけてある
4.フロントのハンドルにもカゴをつけてある
5.チェーンの円周部にガードをつけてあり脛毛そらなくてもおk
というあたりだろうか。すでにそこらのママチャリをはるかにしのぐ積載容量を持たせたカスタマイズドのアメリカ製MARINさん(13)は、メンテナンスにもさほど手がかからない。アメリカ式バルブで空気入れも容易である。
(ちなみに泥ヨケは、いらない派)
 
 
 
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ただまぁ、ロードレーサーほどスピードは出ないし、長い上り坂は得意でない。箱根9区を進む場合に坂はないし楽なのだが、ローディさんたちにはどんどん置いていかれる。
 
 
 
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で、箱根9区から鶴見中継所を経て箱根10区へ、国道15号を進む場合、エリアαに入るためには川崎駅入り口となる「新川崎」交差点よりも1つ北側、赤丸で示した区役所のある交差点を右折する。川崎競輪場のある通りに入る。さらに北側には川崎競馬場のある通りがあって間違えやすそげ。そのまま進んで海底トンネルを抜ければ東扇島、エリアαの東端に出ることができるはずだ。ということを横浜ブロガーさんの記事で以前読んだ。
先日、東京湾を臨む海沿いと思い込んで出かけた紫色のエリア、昭和のあたりがこうして見ると人工の内陸になっていることを把握する。逆に扇島へ出れば、火力発電所LNG基地だけでなく、扇島太陽光発電所まであるじゃねえか。燦燦と降り注ぐ無料無限の太陽の光が永遠の価値を生み出し続け、俺は働かずに寝転がったまま、ひたすらキヤノンの新作Lレンズをポチっては絶賛し続けながらアフィリエイト収入と売電収入で暮らしていけるような、そんな町がそこにあるのだろう。
 
 
 
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というわけで、ここが右折すべき川崎区役所の交差点だ。巨大な歩道橋の下だから一度把握してしまえば二度と間違えない。実際にはもうちょっと先まで行ってしまったのだが、このエリアにはまた来たいという思いがあるので、記録しておきたい。あとは直進するだけで海底トンネルへ着く。
 
 
 
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で、自分は把握していなかったのだが、右折してから橋を渡った千鳥町はもろに工場萌えエリア。道路の左に右に工場施設があって道沿いにパイプが張り巡らされている。ほほぉ、こんなことになっていたのか。。。
 
 
 
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いろいろじっくりと写真を撮りたい気持ちもあったのだが、まずは先を急ぐ。
 
 
 
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わぁい東京電力川崎火力発電所 あかり東京電力川崎火力発電所大好き!
 
 
 
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ほいで、車道はまっすぐ地下トンネルに潜ってしまうのだが、歩行者とチャリはそこに入れない。突端の公園内の案内板に従う。
 
 
 
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やがて入り口を発見。歩行者用の地下トンネル入り口だ。上にスピーカーがついていて、この地下道は歩行者用であるから自転車で入ろうとするクズは手で押して進みやがれという意味のアナウンステープが女性の声でエンドレスに流され続けている。(このアナウンステープは出入り口だけでなく、地下トンネルの隅々までずっと聞こえるようになっていて、ノイローゼになりそうである。
 
 
 
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入り口の前には巨大な建物がある。これがなんなのか、たぶん全く使われていない様子で、いわば非モテの精嚢みたいなものだろう。(※実際にはトンネル内の換気用施設だとか。。)
 
 
 
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車輪をスロープに乗せて自分は浅い階段を進む。降りていくと自動ドアがあり、監視カメラで監視している旨、張り紙がしてある。この地下道は歩行者用のものであり、自転車で入るようなクズは・・・ということの念押しであるらしい。
 
 
 
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そこからさらに下へ降りていく。6月も半ば、もう外は暑くなっている季節だが、地下道はひんやりと湿っており、まるで温め忘れたオナホールのように冷たい。
 
 
 
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雨上がりの土曜日だったためか、もともとなのか、スロープの濡れ方は尋常でなく、ブレーキを握るとタイヤがスリップしてしまうため、俺は車輪の回転に合わせて駆け足で降りるしかなかった。こんなところで転んで骨折しても、誰も救急車を呼んでくれないだろう。
 
 
 
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見ての通り、通行量は少ない。それでも往路復路合わせて、6人ほどとすれ違ったが、全員自転車に乗っており、俺以外、誰一人として手で押したりはしていなかった。というか、徒歩でこのトンネルを使う人を見かけなかった。また用途も想像できなかった。徒歩ならば、一般的に言えば、むしろ路線バスを使うだろうからだ。すれ違ったチャリンカーのうち何人かは、全力で、目測30km/hぐらいの速度で駆け抜けていた。まぁ、、、そういうわけで、それを禁止するアナウンステープがエンドレスで流され続けているわけだ。
 
 
 
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ようやく出口。温度差がすごいためカメラのレンズはすぐに曇ってしまう。そして階段でぐるりと向きを変えるため、ここを出るともう、東西南北が分からなくなってしまう。実際、俺はしばらく東西と南北が逆転した地図を頭に描きながら徘徊することになる。
 
 
 
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島の東端に出るのだから東を押さえてから西へ向かうつもりで漕ぎ出したのだが、あとで確認すると逆、俺は北の内陸側を西に向かって進んでいた。すぐに釣り人のエリアとなる。
 
 
 
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よく考えたら当たり前なのだが、釣り人の奥に見えるのは先ほど走ってきた川崎市(いや、東京都か?)の工場群だ。
 
 
 
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近くで撮ろうと思えば撮れたであろう千鳥町だかの工場群。ただまぁ、夜景にしたら綺麗かもしれない。
 
 
 
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すぐに行き止まりになり、俺は西へ向かうつもりで東へ向かっていた。つまり東京湾のほうを、はるかな海を見ている気でいて内陸の川崎・東京を見ていたわけだが、このエリアαの行動可能エリアは残念ながら、東扇島の東端部分、それも内陸側の北向き部分しか通行できず、南側はやはり立ち入り禁止の工場エリアで囲まれているのだった。。。あまりにも頻繁に飛行機が離着陸するのが見えるので、ああ、あちらが羽田ということから、俺の地理的混乱は少しずつ修正されていく。
 
 
 
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はるばる自転車でやってきても、自転車行動可能エリアは東端のみ。海が見えるのは北向きだけ(たぶん)。太陽光発電所のある西側の扇島へ行くことは不可能だ。自転車と健康な脚があれば、日本全国どこにでも行ける、そんなセンチメンタルな妄想は誤りであり、本当に日本を一周したければ、おびただしい数の通行証、社員証と、完璧な防護服が必要なのだ。(実際、あとで調べると、扇島は島全体がJFEの所有地であって一般人は全く入れないようだ)
 
 
 
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そんなことが、うすぼんやりと分かりかけてきつつ、ただひたすら飛行機を撮っていた。。。
そういえば、ドバイの海岸もこんな感じで、超高級ホテル宿泊者しか立ち入れない海岸に囲まれていて悔しい思いをしたものだよな、と思い出す。たとい高級なカメラとレンズを持っていたとしても、撮ることのできない世界がこの世にはたくさんある。目の玉が飛び出るような金額のホテルに宿泊しなければ見ることもできない海岸があるし、果てしない充実と内面と外見と幸運とメンヘルが重ならなければ、HKT指原先生のエクスタシーの瞬間を撮ることはできないのだ。(と、漱石先生も言ってた)。
 
 
 
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羽田の手前にあるのは、浮島か。。。では、浮島から撮ったほうが飛行機は綺麗に撮れるのだよな。。。
 
 
 
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それでもまぁ、この島の東端は公園になっていて、リア充の人たちがいるそうだから、いちおう見てこよう、と。夢の特区も幻の海岸も旬のアイドルのエクスタシーも撮ることのできない俺は、せいぜい解像度だの色味だのシャープネスだのをシコシコいじるしかない。
 
 
 
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どんどん東へ。
 
 
 
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自家用車で来る人がほとんどだろうか。家族連れの多い東扇島東公園。
 
 
 
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そうして東端には鳥がいた。
 
 
 
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ぐるぐると狭いエリアを回ることしかできなくて、西に進むことがどうやら不可能なのを把握して、またトンネルの出入り口へ。この建物は、千鳥町側も東扇島側も同じで区別がつかない。
 
 
 
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廃墟のような建物の出入り口は、クソ真面目で仕事のできない非モテの心のように固く閉ざされていた。
 
 
 
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千鳥町へ戻る。それから工場の素晴らしい写真を撮ろうかと思ったら、西日の逆光で撮りづらいし、もうとっととエリアβへ・・・(本当はエリアαをそのまま西に進んでエリアβへ行ければ、そしてエリアβから横浜ベイブリッジを渡って自宅へ帰れれば最高なのだが、横浜市は他の市と同様、ほとんどの橋に自転車通行を許可しない。)ので、内陸へズンズン戻らなければならない。
 
 
 
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ただし、目的地がエリアβ、大黒ふ頭となれば、国道15号=箱根2区まで戻る必要はない。海側の産業道路を進むことにする。
 
 
 
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暇なので流し撮りの練習(シャッタースピード早杉)
 
 
 
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海芝浦行きの鶴見線を越え、
 
 
 
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生麦のあたり、左折して大黒ふ頭へ向かう。
 
 
 
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わぁい東京電力横浜火力発電所 あかり東京電力横浜火力発電所大好き!
 
 
 

AREA β 〜 大黒ふ頭

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さて、扇島を通過できないのだから、右上の鶴見つばさ橋は使えない。もちろん左下のベイブリッジから本牧へ出ることもできない。ただひたすら左上の大黒大橋から来て、左上の大黒大橋から帰るしかないのだが、このエリアも自【転】車行動可能エリアは限られていて、おそらくまっすぐ右下の大黒海づり公園へ向かう細い道しかない。ベイブリッジのスカイウォークも2010年9月26日に閉鎖された。距離的には圧倒的に近い横浜みなとみらい方面から徒歩・自転車で来ることが不可能であるという仕様のために赤字を垂れ流し続けたことが原因である。それから南東の流通センターのあたりなど、すげえ萌える倉庫クレーンの上半分とかが見えるのだが、ぜんぜん近づけない。たぶん。もう暗くてよく分からなかったが、あちらこちらに立ち入り禁止のマークがあった。
 
 
 
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でもまぁ、海づり公園まで行けば、今回の行程ではじめて東京湾を、その先の千葉県を、臨む位置にいけるわけだよな。。。ということで、大黒大橋。わりと急勾配である。お前は来なくていい、と言わんばかりだ。
 
 
 
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お前はもう明日から来なくていい。と言われたら橋の下に寝て暮らすしか俺にアイデアはない。
 
 
 
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橋を越えて、見えてきた大黒ジャンクション
 
 
 
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ジャンクションは萌えるといえば萌えるが、そこいらじゅうに電線が張り巡らされているためなかなか良い撮影ポイントを見つけられない。
 
 
 
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さて、そのまま直進ができない。あちらこちらで立ち入り禁止だったり、高速道路の入り口だったりするのを横の細い道へ。そこから左右は倉庫のために立ち入れないのだが、まっすぐ公園へ向かう細い道が合法的に侵入可能である。そろそろ暗くなってきて、車載カメラも限界か。。
 
 
 
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ようやくその突端、海づり公園に到着。この時期でも夜は19時までだというのだが、実は知らなくて、このときすでに19時は過ぎていたと思う。
 
 
 
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電灯が半分消えているのは節電だろうかと思ったり。
 
 
 
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すぐに展望スペースのような場所へ石階段が続いているので登った。虫を気にしながらも、この道中ずぅぅぅぅぅぅぅぅっと担ぎ続けてきた、ジッツォ先生の三脚を開くときがようやくきたぜ。。。と。
 
 
 
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日没とともにゼロへと向かう空の輝度、それに反して明るみを増してゆく横浜はじまったな市のビル群の窓灯り。快晴のお昼ならば富士山が見えるのはメディアタワーの右、吊り橋のワイヤーの切れるあたりか。その空と窓の輝度のバランスが最適な時刻を写真用語でマジックアワーとかいうのだろう。ちょうど夏至が近い、本格派の風景写真家ならばその時刻を押さえておくのだろうが、俺は行き当たりばったりだしやや手遅れ気味。これまでの写真同様にこいつもゴリゴリとLightRoom3で補正していくだけだ。もっと解像度の高いカメラとレンズを使えば観覧車の中や隣のインターコンチネンタルホテルの窓に両手のひらをついて立ちバックをしているアベックの姿もクッキリと見えるはずだが、俺の機材はそこまで優秀じゃない。手前のゴミの山の醜いのを消すために黒レベルもコントラストもあげて引き締める。しかし夜景はとくに、この補正のやり方如何で印象がまるで変わる(のはどんな写真でも同じか)つまり、どのあたりにしたら一番自然な好ましい色味になるのか、俺にはまだ定まった感性がない。まだ? いや永遠にないかもしれない。なにか、よほどの奇跡でも経験しないと、そういうものは得られない気もする。趣味にしろなんにしろ、今の自分は成長過程・修行中の身、などと悠長な感覚にはひたれないアラフォーのオッサンになった。自死か路上か刑務所か。最初に破綻するのが俺の身体なのか、精神なのか、会社なのか、横浜市なのか、それともこの国なのか、ユーロなのか、中国なのか。もしかしたら神奈川なのか。
この展望スペースでパチパチ撮っていたのだが、時刻は19時を過ぎているわけで、見回りの管理人さんに声をかけられ、もう出なくてはいけないこと、19時で閉めるのだということを初めて知る。
 
 
 
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仕方ない。帰り支度。せっかくの展望スペースではあったが、実際のところ、ここよりももっとよく撮れるであろう場所をここに来るまでに見つけていた。それは「左上」の大黒大橋の横浜側歩道なのだった。つまり左側通行をする俺は往路は東側の高速道路とか橋の下に敷き詰められた自動車の山を撮るしかなかったのだが、復路は西側、みなとみらいが見える歩道を走ることになるわけで、ここは本来は、神奈川新聞社主催の花火大会においても有料閲覧席なんかよりもベターな撮影スポットかもしれないのだし、それをもっと早く知っていれば俺もPヨシダをフレームインする必要はなかったのだ。
 
 
 
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大黒大橋の途中、吊り橋の吊られている部分の陰に自転車を止めて、カメラのセッティングを開始する。もちろん吊り橋だから「三脚は役に立ちません」などと書いている人もいる。それはそうかもしれないが、この時刻、車の通行量がめちゃくちゃ多いわけでもないし、風もない。30秒も露光しようと思えば、手持ち撮影よりはずっと良いはずだし、信号の間合いを見れば、30秒ぐらい車の来ない時間帯はある。(※ちなみにこの車載カメラは30秒に1枚撮るように設定してある。仔細に見れば橋の揺れを感じることができるかもしれないし、遠くで電気を消して帰宅の途についた人のいることも分かる)
 
 
 
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三脚を広げてカメラを固定し、ライブビューを表示。ズーム位置を調整しながら構図を決めて、それからピントリングをかすかに触りながら、俺がこれまでにもこれからも死ぬまで永遠に乗る機会のないであろう観覧車の中央の時計の表示板の文字が一番ハッキリ見える位置に調整する。
 
 
 
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眼前に広がる対角34度の横浜市中区の夜景
 
 
 
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昔、ファミコン版Motherの実況のどこかで誰かがコメントしていたように、あのゲームの中には入れない建物が多すぎる、のではなく、むしろ現実の世界のほうこそ、俺が決して入ることのできない建物や工場や人口島が多すぎるのだ。シュシュさんは迷いに迷った果ての16分過ぎにローラに合うことができたけれども、俺は自転車で何時間彷徨ってもどこかに入ることはできないのだろう。その中を撮ることができないのだろう。
 
 
 
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被写体に近づくことのできないオッサンだからこそ、「解像度」に惹かれ、パープルフリンジにもてあそばれる。
 
 
 
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疲労がたまり、もうクロスバイクなどどこかに止めて、高速バスでもなんでもいいからあの橋をとっとと渡って家に帰りたくなりはじめている。
 
 
 
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三脚をたたんでからも、高感度撮影でしばらく写真を撮っていた。
 
 
 
 
 
 

AREA γ 〜 300円で安くてクソ美味い山盛り半チャーハンのこと

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撮影を終えて橋を下り、生麦方面へと引き返す。途中で薩摩藩島津久光の行列に出くわしたら速攻で引き返す所存だ。
 
 
 
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箱根2区の生麦交差点近く、少し大黒方面へ入ったところにある大黒家で夕飯を食う、という目的だけが俺の売り切れの脚の支えだった。
 
 
 
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大黒家 生麦本店

食べログ 大黒家 生麦本店

華隆餐館が有る限り、目の前のラーメン二郎 関内店に入ることは出来ないし、食べログの評判もいまいちだが、評判のいいラーメン屋では食わない、という俺なので、交通の便が悪く、さほど激混みすることのないこの店のラーメン(味薄め)+半チャーハンの900円は大好物である。
 
 
 
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食券方式で半チャーハンだけなら300円だが、とにかく量がすごい。半チャーハンでこれだと、全チャーハンはどうなるのか。これだけを頼む勇気はなかなか出ないのだが、詳しいことはよく知らない。ちなみにチャーハンは水曜日はやってない。
店の外観写真のとおり、左側のプレハブ増築部分のようなところは、雰囲気として屋外テラス、実際のところいちおう屋内で、ティッシュと灰皿がふんだんにあり、遠慮なくタバコの吸える、トラック運転手さん大歓迎の雰囲気をしており、そこがまた大変俺好みである。オシャレなはてなユーザーがアイパットやマックブックエアーを片手にやってくることのゼッタイにない店だろう。
ちなみにこの店とは全く関係ないが、二郎の向かいの華隆餐館の食べログ評価はもっと悪い。
 
 
 
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とはいえ、カロリーが高すぎる。一日中自転車に乗っていても消費しきれないほどのカロリーを摂取して、胸焼けと胃もたれをおこしつつ、横浜へ向かう。
 
 
 
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みなとみらいを過ぎて、さきほど大黒大橋から望遠で眺めた観覧車を広角で近くから撮ろうとしたらハードペッティング中のカップルに睨まれ通報されそうになったため断念。
 
 
 
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そして関内へ。