夜の散歩

メールで、引越しする前に一度、話をしませんか、とボスからのメールへの返信がまだ。もう一つ、会社のカウンセラー美女から「話が聞けてよかったです。またメールしますね」と。そのときにはすでに手続きは進んでいて、もうまもなく旧居の鍵を失う。すでに都民ではないし、横浜市→品川区→横浜市と移り住んで、最初はなにもない住宅街というか、次が街中だけど少しお上品な感じ(とはいえ中国人の進出は料理屋から怪しいエステまでかなり進んでいたけど)、ほいで、今はもう、日本一のヘルス街の真横に住んでいるわけで、日中に屋上へ上がると、「ナースDEいってミ●ク」という看板を掲げたビルの屋上に折り畳み椅子を出し、足を伸ばして一服している女の子の姿などが見える。

深夜にゴミ出しのついでにコンビニへ寄ると、たいてい、おっぱいをたふたふさせた水商売女子がかがんで色鮮やかなパスタ群を物色している。香水にしろ、黒のしましまストッキングの長い足にしろ、たふたふおっぱいにしろ、娼婦そのものの格好なのだが、顔だけ妙に庶民的というか、薄幸そうに見える、つかそう見ようとしている。夕刻なら、近場に住んでるロシア女性なんかが桶にシャンプーセットを入れて髪を濡らし銭湯帰りとか。

自分もまた色鮮やかなパスタを温めてもらいながら、べつにパスタが食べたいわけではなく、どうにか、外出する理由が欲しくて、もしくは外出の目的が欲しくて、そんなものを買っているのかなぁという感じで、外出の理由を仕事と折り合いづけられれば良かったのだけれども、でもやっぱり、マネージャのたまじゃないし、生産性を管理し続けるお仕事、とくに若い人がそれぞれ間接的に自己アピールしている主張やらライフハックやらを聞いていて、うんざりしてしまうというか、結局、共通関心事が互いの作業量の調整に傾いて、バカチョン作業の押し付け合いと、部長評価(笑)←架空の、という意味で、につながるものの奪い合いになってるというか。楽しくない。激しく楽しくない。自分の身の程を棚に上げつつ、ようは、つまらんと思う人のダイアリーを永遠に読まされ続けるみたいな仕事像、と言いたいぐらいに苦痛だった。これが老害というやつかもしれないが。一方で、日々発生する障害とそのエクスキューズのための仕事が積み上がり続ける中で、自分の来し方が生きるような仕事って、ぜんぜん見えなかった。見えないというよりも、ないんだけど。

早くいろいろの事務処理を終えて、少し、人生を休みたい。

人間、というか、自分、忘れやすいもの。回復すれば、アトピーなんてぜんぜん俺の人生に関係ないと思えるしそう書いてるのだけど、悪化期はそれに人生すべてを奪われる。

この不定期が言行不一致となり、人生の矛盾となり、PDCA脱落であり、結果的に生産性が低いとされ、なに考えてるのか分からない人であり、キモい人であり、おまえまともに働いたことないだろ、と真引さんにdisられるというw