日記
結構前に入手したがぽろりがあるのは初回プレス版だけだというので初回プレス版を探し当てて少し高いけど発注した、なので帰宅後のお楽しみは万全、ということですっぽりと頭痛薬の眠気に揺れながら、ドストエフスキー的妄想の中でExcel方眼紙に罫線を引いたり色をつけたりする作業を進めていた。このトシになるとしきりに相談に来てくれる人が複数人いないと耐えられないものなのだ、職場っていうのは、というのをひしひしと感じながらどうにかその位置を(いや、どうにか、てわけでもないか、ここでは、自然に)キープして、でもこのゆらゆらとした快適な状態はたまたまの誰かの実質的な見積もりとToDoの関係がタイトじゃないことになってるからなのだよな、タイトになると頭の良くなさ、要領の悪さ順に人はつぶれてゆき、劣等感にさいなまれることになる。そうだ、敢えて劣等「感」と呼ぶのは、同じ劣等でもその「感」がない状況が十分にあるのだから、みたいなことをふわふわと。
あの天井にぶらさがっているシャンデリヤがいまこの瞬間に落ちてきたら僕はいの一番にナスターシャ・フィリッポブナ(?だっけ?)を救い出して感謝されるのに!ハハハ!ハハハ!みたいな文字の書かれた新潮文庫の文字を見てゲラゲラ笑っていた昔をなつかしむ。あれは悲劇といえば悲劇だけど当人=俺はシアワセに読書をしていたのだよなと思う。そうしたら僕は誰をいの一番に救おうとするのだろうか。
そうした妄想をしていると背中にふわりと感じる風でそこを通ったのがいつかナントカ賞でも貰うつもりで頑張ってるんじゃないのかと思いたくなるほど頑張り屋でおじさんたちとの会話もぜんぜんOKなZ子ちゃんなのか、それとも廊下を歩いていたり割高な社食のハンバーグを食べたりしているさまを見るにつけああこんなとこにいるのはもったいない、もっと最適な別の仕事があるだろうにと思うが基本的に怒った顔をしている(視力が悪いのだろう)けれどもふと気がつくと隣の男子との会話で満面の笑顔を見せていることもあることに気づいたときのギャップに思わず息を飲んだ経験を持たない男子なんて一人もいないであろうようなX子ちゃん(※1)なのか、はたまた目下のお局様に睨まれるにも至らないほどょぅじょなC子ちゃんなのか、そういうのは分かるようになってしまった。しかしながらなにをもってタンポポと定義するかと言えば、それはシンプル。ともあれやはり女性とベッドを共にしているときが一番幸せであると言い放った田原総一朗先生の問いに否定も肯定もしなかった大塚さん・・・つまり当選回数で云々した内閣・・・のうわすべる言葉の通り、比較的経験年数の順にスキル蓄積の序列ができるような、裏を返せば経験年数を経ずに序列を上げるのが難しいよう仕組まれた(Ex.ドキュメントなし、とか)そういう仕事であり、その序列が上がらんことには着任が自分より新しい人しか相談に来てくれない!新たにブラック企業な美女がわんさか現れるのを待ってらんない!という気分であり、どうしたら着任が先であるX子ちゃんが俺のところに相談に来るようにできるだろうか、など。つまりはある程度の年齢を迎えたプログラマが抱える悩みはエキスなんとかとかジェネラうんちゃらてことでなく、3つ、つまりいかにしてタンポポ(当選回数序列性)の憂鬱を忘れるほど次から次へとFreshなモデルさんみたいな女の子が俺のところに相談しにくるだろうか、そうなる可能性を少しでも上げるためにきちんと歯を磨いたりなるたけ中規模以上の案件を率いる位置に行くなり、かつExcelマクロでつくったガントチャートのコマンドボタンを押したりやめたりしているだけでオーケーな見積もりを通して、優秀だったりテラターム叩くのが三度の飯より好きだったりするけれども俺を飛び越してリスケの提案をお客様にしたりなんてしないし、想定外のデータ(昔は紙だったんだよ、えー嘘ばっかり)が来た場合にエラーで落とさずにブランクつめて処理しようとして俺に怒られたりするような、そんな人々を配下に引き入れかつ嫌われないように立ち振る舞うか、みたいな。(3つ書いたか?)
そうしてシャンデリヤの定義に思考は移るのだけども、たとえばF子ちん(今は姓が変わったが)はあの頃シャンデリヤに押しつぶされて助けを求めていただろうか? むしろそれは俺のほうだったのじゃないか? だって計算するとその頃に受精した子供なんだぜ?みたいなダーク方面にも振れる)。そもそも気づいたときのギャップに思わず息を飲んだ経験を持たない男子なんて一人もいないであろうような美しい女性の人生にとって、シャンデリヤに相当するものなんて、たかが、その華麗なる人生を飾る要素としてはほんの一握り、しかもサイテーな部分、でしかない仕事の時間、ぜんぜんメインではない部分、そのなかに、そもそもあるのだろうか。
そう思いつつも限られた場所、それ抜きにしては(あとFreshモデル撮影会を抜きにしては)、ほかに一緒にああも長時間を同じ場所で過ごす理由を俺が持つことなど絶対に不可能であろうところの職場に、俺はシャンデリヤを創造しようとしているのだ。そしていの一番に、などと考えているうちにチャイムがなり、省エネのために消灯される。さぁお昼だ。
※1〜であろうようなX子ちゃん・・・・・上原茜さん似の