なにを撮っているのですか？

RICOH GRDigital4
ロードバイク、クロスバイクともに久しぶりにチェーン清掃をしようということで、ガラガラに花咲かGマルチクリーナーの3倍希釈水(これが適しているのかどうかは知らぬ。ほかに使えそうなものがなかった)を入れてガラガラまわす。それを3度繰り返す。その前にプーリーなどに付着したゴミをマイナスドライバーでこそげとったりした。その後BC-qで乾燥させて、そう、スプロケもひどかったので後輪をはずしSUPER JUMBO噴霧などもした。ロードの清掃は4回目くらいだろうか、チェーンの黒ずみは落ちないなりにそこそこ綺麗にはなる。クロスのほうはサボっていたのでかなり汚れがひどかった。最後はメンテルーブをたっぷり。手順は前回と同じだ。見た目の汚さが原因でテンションが上がらないのだとすると、まずはタイヤ交換が効くとは思うのだが。
　
　
　

RICOH GRDigital4
今年も迷走の2013となる。物欲を封じようと言いながら自転車のスプロケかわいいよ的な清掃およびマクロレンズがGRDしかない俺、みたいな思いでぼんやりと過ごす。マクロなんて、センサーが小さいほど、焦点距離が小さいほどいいんだよ！と呪文のように脳内で唱えつつ、手振れがおさまらないGRD。ブログに写真を掲載するにあたり機種名を記載するのを昨年途中から停止していた事情は解消し、むしろ俺は旅先の記録のための写真ではなく新しいなんとかいうカメラで撮りましたというほうが主体なのであるからそれを記載しないのはおかしいよなと思ったところ。意気込みとしてだけ「写真＞カメラ」を唱えても、それなりに写真主体で行動できていない（カメラ駆動である）し、実際に俺の売買行動はそれなりに派手だったのだから、背伸びするだけみっともないよなと。
　
　
　

SONY α55 + SIGMA 85mm F1.4 EX DG HSM
毎年恒例の年始の渋谷のスクランブル交差点に俺は立ち尽くして、ずっと写真を撮っていたが、脳内イメージのようなものは1枚も撮れなかった。イメージとは異なるが、自分で好ましい感じのする1枚、みたいなものも全く撮れなかった。「立ち尽くして」いる時間が短すぎるのだろうと思う。なぜ3時間、ずっと立ち尽くして撮り続けないのだ？　きっとあそこの交番からおまわりさんがやってきて、「なにを撮っているのですか？」と尋ねられるのが怖かったのだろうと思う。
　
　
　

CANON EOS5DMarkII + TAMRON SP AF 17-35mm F/2.8-4 Di LD Aspherical [IF] (Model A05)
ところが、先ほど横浜で空とビルを撮っていたらブラック残業帰りなのだろうか、ずいぶん好感度の高い感じのＯＬのおねいさんに通りすがりに「なにを撮っているのですか？」と尋ねられた。俺は三脚を広げて長時間の露光をしながら寒さしのぎにヒョコヒョコジャンプしていたところ。なぜそんなことを聞くのだろうか。俺はとっさに、「はい、イオスのゴディーマークツーです。レンズはタムロンの・・・」と答えそうになった。おい待て、世の中にはなにで撮るかよりもなにを撮るかのほうが大事な人もいるのだ。俺がカシオのコンデジで同じものを撮ったところどうしても画質に不満だからこのカメラに切り替えたのではなく、このカメラを買ったから今撮っているものを撮っているという厳然たる事実は動かないのだ。カメラが思い切り上を向いていたので、彼女はふたご座流星群なり、しぶんぎ座流星群なりの返答を期待したのかもしれない、とあとで思いついたのだが、実際の俺はなにかを撮っているわけではなかった。ただ、イオスゴディーマークツーで撮っている、というだけだった。そしてゴーストなりフレアなり汚れなりを撮っていた。快晴だったんだなと気づいた。