『はじめての上流工程をやり抜くための本』の第一章

恥をしのびつつというか、スタバで第一章読み終えたところでうるさいリーマンが来て中断した。

Solar System って、日本語に訳すと、太陽系ですよ、と。


システムの語義が狭くなりつつあり、分業化が進む昨今でこの言葉の使い方は云々

そもそもまだまだIT投資予算が人件費を上回ること自体ほとんどないんだぜ、と。
たとえば保険会社の「契約」業務はほとんどIT化されていないし、システム化された部分だけを見ていて業務を理解できると考えるのは危険ですよと。

この本で定義するところの、
・システムとは、特定の組織の目的を果たすための業務の仕組み
・情報とは、正確なデータをちょうど良いタイミングで加工して受け手に提供し、意志決定や行動に役立ててもらうもの
・データとは、事実・事象を正しく記録・実現したもの

ちょっと、天気予報とか毎朝定時にメール配信してくれるサービスあると便利かな、とか思った。
「ちょうど良いタイミングで」→天気予報が知りたいのは玄関で靴を履いた瞬間だからね。

機械化によるコスト削減時代は終わった

いかに付加価値をつくるかですよ、上みたいに。

効果の大きなシステムを提案し、実現できたか。それは、コンピュータの機能がどれだけ高度化したかではなく、そのコンピュータを使う業務やユーザーの仕事がどれだけ変わったかを見ることでわかります。さらに誤解を恐れず言えば、カットオーバーの次の決算期に発表されるその企業の業績が向上しているか、株価が上がっているかで確認することができるのです。
(脚注:支援してさしあげたシステム化の担当者や責任者が、順調に昇進されることを見届けるのも、楽しみの1つです。)

ほいで、工程分類。

PH0.経営戦略の策定
経営者の意志と環境の認識に基づく、重要なリソース(ヒト・モノ・カネ)の傾斜配分方法の決定
Ph1.システム化企画
経営戦略の理解に基づく、方向性の検討、事業戦略の検討、ITインフラの検討、計画の立案
Ph2.要件定義
新業務の分割と分担の確認、業務内容の確認、実施方法のイメージの確認
Ph3.基本設計
事務手順の設計と、人と機械の分担の検討、外部仕様の検討
Ph4.詳細設計
内部仕様の検討、機器間の分担の検討
Ph5.プログラミング/単体テスト
プログラムの開発と単体テストの実施
Ph6.ソフトウェア結合テスト
プログラム間(機器間)連携を検証するテストの実施
Ph7.システムテスト
本番環境での稼動テスト、拠点への展開、業務の移行
Ph8.業務運用
新業務(システム)の運用
Ph9.システム&プロジェクト評価
システムおよびプロジェクトの評価、次期投資の検討

PH0.戦略の策定
経営戦略そのもの、あるいはこれに呼応する中・長期IT投資戦略を立案します(経営者のミッションです)。
PH1.システム化企画
中期経営計画や経営戦略に従い、中期ITインフラ拡張計画などを参考にして、?当該システムの目的と方向性、?業務の全体像、?新業務運用開始までの計画を明らかにします。
PH2.PH1.で明らかにした事業の方向性、業務の全体像、利用するITインフラなどを前提として、実行する個々の業務を切り出して担当組織に紐付け、業務の目的や手順、コンピュータ利用の有無などを明らかにします。