高野山への道(3)天理市→大和高田→九度山ルート→高野山
高野山への道(1)横浜→京都洛北・洛東めぐり - Blue-Periodさんの日記
高野山への道(2)京都洛南〜奈良東大寺〜法隆寺〜天理市 - Blue-Periodさんの日記
の続き
Day 4
奈良健康ランドのチェックアウト時刻は10時過ぎなので、のんびりと朝風呂。露天には屋根がないが、雨はかなり小降りになっていた。
平日のためか、ほかに入浴者もあまりおらず、だらだらと時計を見ながら時間の調整。予報では雨が完全に上がるのは午後3時過ぎ。今日もあまり長距離は移動せず、つまりはなるべく遅く出発して、雨被害を最小限にしようというもくろみ。
外で食べれば安いのだが、館内の居心地が良いので、朝飯も中で済ませてしまう。死ぬほど高いのだが。
それで10時過ぎ、退館し、自転車を持ってきて、出発。と思ったら、昨日以上のどしゃぶり!? 雨脚は絶好調に逆戻りしていた。
ともあれ、ソニー・ナビ子に「てんりえき」と打ち込み発車する。
- 作者: 多賀一雄,若月武治,丹羽隆志,上司辰治
- 出版社/メーカー: 山と溪谷社
- 発売日: 2007/07/01
- メディア: 単行本
- クリック: 36回
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保津川行きから京都市内サイクル、奈良への道、法隆寺ルートなどなど、ぜんぶこのガイドにあるサイクリング・コースだ。その中で浮上しているチェックポイントが、京都→奈良→法隆寺→天理→桜井→当麻寺→五條→橋本→高野口→九度山→高野山、となる。頑張れば一日二日で走れてしまうコースかもしれないが、山登りの前に雨をやりすごしたいのと、あんまり距離稼ぎばかりを優先しないつもりで、てきとうに宿を取り進むと。
天理駅に入る。
屋根つきアーケードの中を徐行して進む。雨をしのげるのが大変助かる。
この日は天理駅東側を基点に、大型古墳の並ぶ史書最古の道、「山辺の道」を南下するつもりなので、駅からはひとまず東へ、つまりは天理教の本部へ向かうことになる。アーケード商店街には、「天理教」と書かれた紺色のはっぴを来た女の人がたくさん歩いている。だいたい本部から駅へ、つまり俺と逆方向へ向かっているようだ。おばさんもいるけど、若い女の人も多い。
もともと信心深くない自分は、天理教のことも、なんにも知らない。禅と念仏と法華経の区別もつかない。ただ、法華経だけがリアル、マジでリアルな法華経の行者はオレと最澄だけ、と聞いたことがあるぐらい。最澄と空海の区別もつかない。ただ、お遍路といえば空海。だから空海と最澄は違う。最澄じゃないのでリアルじゃない。そういうこと?
本部の前では、みんな一礼して通り過ぎるみたい。
すぐ隣に天理大学。
山辺の道
そこを抜ければもう、近代的建築物なんて全く見えない、古代倭の国の世界へ、山辺の道だ。
しかし天気は悪いし、遠く地平線まで見渡す景色て感じでもないし、古墳に囲まれていてもそれが道からは分からんし、というかここはガイド本の通りに走れているのかどうか分からなくなってくる。
激坂もあり。あれれナビ地図ではぜんぜん違う方へ向かってる悪寒・・・
だんだんとそれが道と呼べるのか分からないような世界へ。。。
うーん・・・ロードバイクなら死んでたかも。。。
はてはて困った。
おお、少し視界が開けた。
ここで(あるいはどこで?あまり覚えてないが)ともかく一度だけ、古墳てものを見ようと思い自転車を降りて見物。でもろくに写真の撮れる「古墳!」というアングルは見つからず。。。
さらに進むことに。そういえば雨は、天理教本部を出た頃から小雨・曇りを繰り返している感じに。
後半はどこが「山辺の道」なのか分からなくなってきて
ナビ子に頼ってしまう。
桜井駅着。
桜井の南にも古墳があるというので進むが、
んー。なるほどここが古墳なのね、ぐらい。
桜井からは西へ。ガイド本にない道・・・県道だか国道を進んで、大和高田方面へ。
1日100kmペースだった四国お遍路の半分を目安に、と思っていたけど、お寺参りがない分、もっと進んでも良かったかな、と今では思う。
少し栄えたエリアに入ってきた。
雨に参って今晩も宿を予約していた。
いわゆる民宿ということで。
自分は学生時代から旅行というと国外へばかり興味が向いていたので、日本の民宿とかあんまり経験がない。初めて泊まった民宿はプラハ郊外とかだったりするし。で、まぁシステムは同じようなもんなんだな、と思う。
少し休んでいると、日が出てきた。
お風呂。お風呂共同の宿だと、部屋数が少ないほうがまぁ落ち着く。
シャンプー・リンスはエルセーブ。
はー
入浴後は、今後のルート確認。自転車旅は移動に大変融通が効くけれども、逆に制約事項も多いしな。。。
だいたい決まったら、近くのショッピングモールへ。大和高田、けっこうでかい。この辺まで来てしまうと、横浜人のオレには、どこが栄えてどこが栄えてないのか、予想がつかなくて困る。
ヤマダ電気もあるし、
ありがたいことにDAISOがある。
少し陽が出てきたと思ったけど、まだまだ雲。
ダイソーで、雑巾と油を買い、二日間の雨天走行でドロドロになった自転車を清掃する。清掃したら、チェーンに油を差す。ちと後輪ブレーキが緩いかな、と思いつつ、調整はあとでいいや。
コンビニご飯を買って宿に戻り、眠りにつく。
▲Wikiloc - 天理市→桜井→大和高田
走行距離 45.65km(天理市〜桜井〜大和高田)
Day 5
朝。久しぶりに晴れている朝。ヤフーの天気予報を見る限り、当面雨は降らない。というか、もうこの旅も終盤だよな。。。大和高田を出発。ケータイ自転車のおねいさんを追い越して進む。
まずは当麻寺駅のほうへ。そこから葛城・金剛山麓のサイクリングロードを抜けて五條へ向かう。
えー! もう雨はないと思ったのに、しぶとくパラパラ降り出す。。。
いちおうこのコースは、極楽寺近辺で標高300m台だな。。。
あーうー
あまり距離のないことは分かっているのだが、上りはしんどい。
橋を越えて上りはおしまい。今日はどこまで行こうか。。。
五條が近づいてきて、住宅街に紛れ込む。
おー、あったあった。ガイド本で紹介されていたサイクリスト御用達のパン工房yum-yum。
- ジャンル:パン
- 住所: 五條市田園3-20-6
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- (写真提供:ぴょんた2005)
テラス席でひとり淋しく朝ご飯。菓子パン3つとアイスコーヒー。
yum-yumを出たら坂を下って五条駅へ向かう。ここで、リア・ブレーキがゆるゆるになっているのが気になり出す。。。んー、そんなに後ろブレーキには頼らないようにしてるけど、少なくともこのブレーキで高野山を下るのは無理だよなぁ。。。
JR五条駅着。
あー、ブレーキパッドがボロボロ・・・どうもVブレーキが片効きになってたか。キャリパブレーキの調整には慣れたけど、Vブレーキの調整がよく分からん。。。
ともあれ、ワイヤーのテンションを調整して、前後ともちゃんと効くようにはしておく。
五條からは国道24号線を西へ進む。
まだ午前だ。これから橋本、高野口、九度山とあるけど、今晩はどこに泊まるか。それとも今日高野山まで行ってしまうか。
大和高田を出てから街らしい街が見つからない。
とか言ううちにJR高野口の駅まで着いてしまった。
休憩しつつ、これからどうするか悩む。どっかでネットカフェがあったら調べる気だったのだけど、そんなもののありそうな気配もなく。
仕方なく、九度山へ向かう。
紀ノ川。大きな橋があり、人は少なく、ここなら余裕でテント野宿できるな・・・せっかく一式持ってきたんだから一度ぐらい使いたいよな・・・と思いつつも、まだ昼過ぎだ。うーん。
紀ノ川を渡ると九度山まで少し上り。
今日は麓で一泊と考えていたのだけど、思いのほか早く着いてしまったので、高野山の宿坊に泊まれるか、片っ端から電話をかけてみる。2軒目でつながり、オーケーということで予約done!
宿が決まればあとは走るだけだ。
南海線高野下駅。
南海線ならば、大阪の難波から、もっと先の極楽橋まで直通で電車が走っていて、そこからケーブルカーで上っていけるから、まぁ高野山なんて僻地でもなんでもないわけだ。
自転車では・・・高野山へ上るルートはいくつかあるのだけど、一番遠回りだけど無難な九度山ルートを使う。道路がよく整備されていて傾斜もそれなり。難点は交通量が多いことぐらい。
計画の段階では、麓からお遍路で歩く人が使う高野山町石道を使おうかとも考えたが(マウンテンバイクの人はけっこうやるみたい)まぁ、麓で一泊して朝イチから上るならいいけど、午後出発で食事付きの宿坊の予約もしちゃったので、やめとく。
標高800m超えの高野山への道はやはり、長かった。ロープウェイや徒歩を使わないという意味では、自分が通過した四国八十八寺のどれよりも高い。真のラスボス。
無理せず、休憩を挟みつつ進んだのだが・・・
この間の写真をまたいちいちアップするのが面倒なので動画にしてみた。
午後13時42分の九度山から、高野山宿坊到着の17時12分までの3時間30分、自動シャッター30秒間隔で撮れた写真を完全ノーカット結合。たまに自分が見切れて写ってるけど気にしない方向で。。。
▼高野山への道(往路)残酷な天使のテーゼ・中川しょこたんバージョン
フリーソフトで簡易編集なので画質ワロス。かなりカクカクもしている。BGMはそれなりに無難なものをつけようかとも思ったけど、いろいろ選ぶのもシンクロさせるのも面倒になってきて、趣味の良し悪しはともかく、無意味に中川しょこたんの残酷な天使のテーゼにしてみる。
- アーティスト: 中川翔子,TATOO,平田祥一郎,田上陽一,吉田健美,芹沢類,岩里祐穂,及川眠子,康珍化
- 出版社/メーカー: ソニーミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2007/05/02
- メディア: CD
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到着するとお坊さんが出てきて案内してくれる。食事の時間が早く、早朝にお勤めがある(参加自由)。あとは普通かな。。。
しかし10畳の部屋に一人。咳をしてもひとり。。。
中庭。
部屋にはテレビもあり、その脇に、まんが「空海」が置かれていた。
- 作者: あおむら純
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1984/10
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 23回
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襖の向こうから声がする。。。。。。食事の用意ができたようだ。
襖を開けると・・・
さwwwみwwwしwwwいwww
しんとしているwwwwww
コンビニ食系男子の自分は、手の込んだ料理なぞ緊張して食べられないヘタレなのだけど、お寺の精進料理ならば苦手なお魚系もないわけで、まぁ安心して食べられる。
入浴・就寝。
▲Wikiloc - 大和高田→九度山→高野山
走行距離 76.16km(大和高田〜九度山〜高野山)
(4)へ続く